英語で旅する現地発着ツアー

世界中から参加者が集まる現地発着ツアーのご紹介と、その魅力について語っていきます

ニューヨーク発着アメリカ東海岸ツアー その3

一抹の不安を抱えながらもタクシーに乗り込む。

するとオヤジは車を発進させる前に、携帯で電話をかけ始めた。話の内容を聞いていると、「今どこどこで客を乗せて、これからどこどこに向かう」みたいな話をしているようだ。どうやらタクシーの本部のようなところへ業務連絡をしているっぽい。こんなインチキ臭い白タクにも本部なんてあんだな~と思う。でも、ということは、こう見えてもわりとしっかりした体制のタクシーなのかも、とちょっと安心していたら、車が走り出した。

だだっぴろい道をひた走る車。業務連絡かと思っていた会話は終わることは無く運転してる間もずっと携帯で話したままのオヤジ。だんだん会話の内容もくだらないことになっているようだ。“こりゃ本部とかじゃなく、ただの友達かなんかだぞ絶対…、客乗せてんのにずっと携帯って大丈夫かなコイツ?”と、やっぱ心配になりながら走ること約20分。“こんなに遠いはずなくね?ホントにホテルに向かってくれてるのか?”と、いろんな不安が渦巻きMAX値に達した頃、ようやく目の前にホリデイ・インと書かれた看板が見えてきてホッと胸を撫で下ろす。それにしてもけっこう距離あったな。駅からこんなに離れていたとは…。よかったな歩いたりしなくて。

ついに、ついに、「ホリデイ・イン・セカーカス」到着ー!

 

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(前回と同じ理由により写真は最終日の朝撮られたものです。実際は22:00。もう真っ暗でした。あしからず)

フロントにバウチャーを渡すと、すんなりチェックイン完了。鍵を貰い部屋へ。そしてトラブル発生!部屋の鍵が開かない。つーか開け方がよくわからん。またもや鍵関連。なんか俺、鍵運悪い。差し込み方を変えたりいろいろ試してガチャガチャやりまくるが開かない。困ったな、どっかホテルのボーイさんでも歩いてないかな?と探してみるが、こんなときに限って誰もいない。仕方なく更にガチャガチャやりまくってると、ようやく開いた。

部屋に入り電気をつけベッドに倒れこむ。ふぅ~、やっと着いたゼ!という、ものすごい安堵の後、ものすごい疲れが押し寄せる。しばらくベッドにうつぶせになっているとそのままヨダレたらして寝てしまいそうになる。いかんいかんと起き直し、とりあえずシャワーを浴びてリラックス。サッパリして気持ちが落ち着いてくると今度はハラペコの虫が復活してグ~と鳴り出す。


今度こそなんか食べなきゃと、ホテルのロビーへ下りるがレストランはもう終わってるし売店も閉まっている。仕方なくホテルの外へ出た。だが、またこの周りもなんも無い。いや、なんも無いわけじゃなくてホテルとか周りにいっぱい建物は建ってるんだけど、どう例えれば良い?この街並み?上手く説明できんが、とにかく意外と閑散としててメシ食うようなとこ無いんですよ。ええ。

でも腹減ってしょうがないので、しばらく歩いてみると、遥か遠くになんかありそうなネオンが光ってる。けどちょっとそこまでは歩けないだろって距離。それを横目にさらに歩みを進めると、ようやくレストラン街を発見。ダンキン・ドーナツとかのファストフードからちょっと洒落たレストランまである。救われたと思い駆け寄るが、只今の時刻は23:00過ぎ。半分以上の店が既にクローズ状態であった。

レストランでゆっくり食事してビールでも飲みたかったが、そのレストランももうすぐ閉店らしい。あわただしいのも嫌なので、仕方なくダンキン・ドーナツにてグリルド・チーズ・サンドなるものを買いホテルの部屋に戻って食うことにした。


“ああ、けっこう歩いちゃったから、またホテルまで戻るのは大変面倒ですなぁ”とか一人ごちながらダンキンドーナツを出ると、歩いてきた方と反対方向のすぐそこにホリデイ・インの看板が見えた。“あれ?ここにもホリデイ・インあるんだな”とか思うが束の間、ふと、“んん??”と妙なものを感じ、すぐそこのホリデイ・インに入ってみる。するとなんといことでしょう!そこはまさしくワタクシの泊まるホリデイ・インではありませんか!

どういうことかというと、俺がホリデイ・インの表門を出て歩いて歩いてやっと着いたそのレストラン街は、なんと同じそのホリデイ・インの裏門を出てすぐの場所であったという世にも奇妙な物語。いや奇妙でもなんでもなく、ただ建物を大きく迂回して無駄に歩いてしまっただけの話。もう俺アホかとバカかと。こんなのばっか。ホント。いやん。


そんなトホホ感を抱き、徒労を重ね続けた俺に本日最後のトラブル!例によってまた部屋の鍵が開かない。キーを挿してノブをガチャガチャやってると、部屋の内側からガチャリと鍵が開き中から突然、

なぞの外国人があらわれた!
コマンド?

 たたかう
⇒にげる
 じゅもん
 どうぐ

とか、やってる場合じゃなくて…

いったい彼は何者なのか?なんだって人の部屋に平然といるというのか?答えを先にいうと、彼は俺のルームメイトです。

どういうことかというと、パンフに『前後泊は二人相部屋となります』と書いてあったんだけど、それを見て俺は“相部屋つっても、俺みたいに一人でツアー申し込んでる人はどうすんの?見も知らぬ人と相部屋とか?まさか?”と半信半疑に思っていた。実際にホテルに着き部屋に入ってみると、確かにツインの部屋だが、他に誰も泊まってる形跡は無い。“やっぱ全く知らない人といきなり相部屋は無いね”とひと安心。自分の到着時間が遅かったこともあり、この後に誰かがチェックインしてくることなど、まったく考えもせず外に出かけた。

しかし!パンフに書いてあることはやはり真実であった。彼は、俺がホテルの周囲でメシ屋を探してウロウロさまよってる間にチェックインを済ませ、この部屋へ来たというわけだ。“見も知らぬ人と相部屋とか?まさか?”っと思ってた、そのまさかが正に。うろたえ気味の俺をフォローするかのように、にこやかに挨拶してくれる彼。メガネをかけたやさしそうなナイスガイだ。俺も戸惑いながらも挨拶を返して握手を交わす。


部屋の中には初めて会った同士の二人ぼっち。こうなってくると当然、自己紹介を始め何かと会話せざるを得ない状況となる。しかし、彼がどんどん話していくのに対して、俺はほとんど聞き取れない。たぶん、すごい色んなこと話してくれてるはずなんだけど理解できたのは下記の事項のみ。

彼の名はトーマス。オーストリア人。
情けないぞ!俺の英語力!

せっかく買ってきたグリルド・チーズ・サンドを食うきっかけも与えられぬまま、一方的に続けられた会話はトーマスがシャワーを浴びてくるといったところで、ひとまず終わった。「ふ~」とやっと一息。「あ~、しんどかった」って完全に英語が苦痛になっている俺。

いやいや待て待て、そもそもこんな感じで国際交流することを目指してツアーに参加したのではなかったのか?それを苦痛に感じてどうするのよ?と自問しながら少し冷めたグリルド・チーズ・サンドを食う。

“熱々のグリルド・チーズ・サンドも食えずに何が国際交流だ。ちくしょー!”と、怒りとも悲しみとも判ぜぬ感情が煮えたぎってきたその時、突然に部屋に電話のベルが鳴り響いた。


Truuuu! Truuuu! Truuuu!


“え!?誰から?とるべき?とらぬべき?”迷う俺。え~い、ままよ!と受話器をとり、「Hello?」と恐る恐る喋ると、電話の相手は女性であった。そして当然のように英語でベラベラと喋ってくる。

せっかくトーマスがシャワーに入ってて英語攻めから抜け出したというのに攻め再び、しかも対面での会話より電話での会話は一層理解しづらい。英語で電話で女性。三重苦に巻き込まれた俺が窮地の中で、考えに考え悩みに悩み迷いに迷ったあげく、ようやく捻り出した一遍の言の葉。それは…


アイムソーリー!
アイ・キャント・スピーク・イングリッシュ・ウェル!

情けない。しかしこの言葉が功を奏し、相手の喋るスピードがゆっくり丁寧になる。うれしい。言ってみるもんだ。するとわかった事には、彼女はトーマスの兄妹だそうな。“え~、わざわざオーストリアからかけてきたのかー”とか思いながらも、トーマスは今シャワーを浴びているということを伝えると、「OK!なんとかかんとか~」って感じで電話は切れた。


わざわざオーストリアから旅行先の兄にかけてくるということは、それなりに重要な用件なのか?とか思いながら、シャワーから出てきたトーマスに、「今、妹さんから電話があったよ」と伝えると、「オー! サンキュー」ってな感じで、電話をかけなおすトーマス。そんで二言三言話してすぐ電話切った。軽い。うむ、とても重要な用件って感じではない。やっぱ向こうの人は家族を大事にするから、とにかく着いたら電話で安否を確認みたいな感じなのか?

とか思っていると、再びトーマスの会話攻撃が始まった。拙いリスニング能力でなんとか理解しようと努力。どうも彼は家族について話しているらしい。俺は妹とガールフレンドと一緒に住んでいるんだ的なことを言ってるぽい。つーかトーマス、ガールフレンドと同棲していて更に妹も一緒に住んでるなんて、なんかとってもうらやましいぞ!と嫉妬していると、君は?と聞かれたので、「俺は父と母と一緒に住んでるんだ」というと、なーんか釈然としない感じのトーマスの顔。

なんだなんだ?両親と一緒に住んでるってのがいけないとでも言うのか?この歳になっても両親と住んでる俺はクールじゃないってか?俺はガールフレンドと同棲で妹も一緒だぜみたいな優越感か?チキショー!とか思っていると、話題はもう次へ飛んでいて、明日はいよいよワシントンだねとかいう会話になっていた。「うん、そうだね。だから明日は早いからもう寝ようよ」と勧めると。そうだそうしよう。という流れになり消灯。

時計を見ると1:00を少し回ったくらいであった。長かった1日目ようやく終了。Good Night

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